abneyのカラダマガジン

フィットネスインストラクター油田 豪(あぶた ごう)がダイエットや健康について語っていきます。

運動後に美味しいものを食べたくなる問題と解決法!!

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こんにちは。

 

ジムなんかで運動をした後、コンビニに寄って缶ビールをつい買ってしまう・・・他にもラーメンや唐揚げ、スイーツ、・・・、ついつい食べてしまうという方もいるんじゃないでしょうか。せっかくの運動後に余計なカロリーを摂ってしまう悩み。実は理由がありまして、今回はその話をしていこうかと。

 

理由は主には2つ。1つ目はホルモンの分泌が原因で起こるもの。

 

運動をすると、「コルチゾール」というホルモンの分泌量が増えます。このコルチゾールは過去にも何度か紹介していますが、ストレスに対抗するためのホルモンで、ある程度は身体には必要ですが、過剰に分泌されると身体にダメージを与える事も。

 

さてこのコルチゾール、食欲を増進させてしまう作用があります。ただ食欲を増すだけなら問題は大してないように思えますが、コルチゾールによって増した食欲は、高カロリーなものを求めやすくなってしまうなんて言われております。お菓子やケーキ、揚げ物なんかに手が伸びやすくなるんですね。

 

2つ目はメンタルの問題。単に美味しいものを食べたい欲求を我慢できないという話ではなく(そういう場合もあります)、「モラルライセンシング」という、「思考のクセ」のような問題。

 

人間って不思議なものでして、「良い事をした後は、自分の衝動的な欲求を良い事、もしくは正当な報酬だと思ってしまう」という思考をしがちなんだそうです。

 

例としては、「ジムに行って運動をした(身体に良い事をした)!だからビールを飲むのは正当な報酬だ!」というような事です。OLの方なんかが「仕事を頑張った自分へのご褒美」なんて言いながら、高価なブランドのバッグなんかを買うのもモラルライセンシングの1種ですね。

 

コルチゾールとモラルライセンシングにより、運動後に必要以上のカロリーやアルコールなどを摂取したくなる衝動は人間の生理学的、心理学的には自然な現象でして、これに精神力で我慢をするというのはなかなか至難の業。

 

そこで、この衝動を抑えるテクニックを4つご紹介していきます。4つとも行なえば効果的ですが、取り入れやすい物から順次取り入れていけば良いかと思います。

 

①運動時間を抑える

運動によってコルチゾールが分泌されて食欲が増してしまうわけですが、基本的にコルチゾールの分泌量は運動時間に比例して増えていきますので、運動時間が長時間になりすぎないようにコントロールするのが1つの方法です。

 

内容や強度によりますが、有酸素運動で45分、筋トレなんかで60分くらいからコルチゾールの分泌量が特に増えると言われており、このあたりを目安にした運動時間にして頂ければ良いかと思います。

 

②10分だけ待ってみる

これは面白い話でして、人間の脳は10分間、報酬を待つと報酬への期待が弱くなるなんて言われています。ジムの帰りにコンビニに寄って美味しそうなケーキを見てしまった場合なんかも、まずは10分だけ待ってみましょう。その10分でトレーニング雑誌なんかを読んでみると我慢のモチベーションも上がるかもしれません(笑)

 

③呼吸をゆっくりにする

呼吸のペースを遅くすると、脳の前頭前皮質という部分が活性化し、自制心を発揮しやすい状態になっていきます。大体1分間に12回以下の呼吸にすると効果を発揮すると言われていますので、誘惑に負けそうな時は呼吸のペースを遅くするのも良いですね。

 

④とりあえずタンパク質を摂る

以前の記事でも紹介しましたように、人間の食欲って、タンパク質の必要量が満たされるまで続く。なんて研究がありまして、タンパク質の充分な量を摂取すると食欲そのものが抑えられていきます。最近ではコンビニなんかでサラダチキンやプロテインなどが売ってますので、ひとまずそういった物でタンパク質を補給してみましょう。

 

そんなわけで食欲という人間の本能に気合で抵抗しようとするのは難しいものです。今まで、運動後につい甘いお菓子を買ってしまうクセがあったとしても、それはあなたのメンタルが弱いわけではないので、過去の自分に自己嫌悪を感じる必要はありません。

 

運動後の美味しいものを食べたくなる問題は、単純な気合ではなく科学的なテクニックを持って立ち向かいましょう。

 

では。

 

 

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