abneyのカラダマガジン

フィットネスインストラクター油田 豪(あぶた ごう)がダイエットや健康について語っていきます。

プロテインが腎臓に悪いという説は本当か?

こんにちは。

 

近年ではプロテインがずいぶん一般的になってきまして、わりと昔に比べて多くの方がプロテインを摂取する事に対しての心理的ハードルも下がってきたんじゃないかと思いますが、プロテインが腎臓に悪いなんていう説があるようなので、今回はそこに関するお話をしていこうかと思います。

 

もう私が今さら改めて書く必要もないお話なんですが、プロテインというのはタンパク質のサプリメントですね。この「サプリメント」という状態になっているとなぜか身体に悪い化学薬品みたいなイメージを持って拒否反応を起こしてしまう方がわりといるんですが、あくまでサプリメントというのは分類的にはあくまで「食品」ですので、副作用もなければ飲む事で健康被害があるという事はまず無いわけです。

 

それでもプロテインが身体に悪いというイメージがなぜか無くならないわけですが、今回は腎臓に悪いという説にスポットを当てて行こうと思います。

 

基本的にはタンパク質というのは体内に蓄積しておくことが出来ず、タンパク質は摂取した後に分解されてアミノ酸として全身を巡るのですが、このアミノ酸が余ると分解されてアンモニアになります。このアンモニアは毒なので肝臓で尿素に変換され、無毒化します。この尿素がさらに腎臓でろ過されて尿として排泄されます。

 

この流れで摂取したタンパク質は処理されていくのですが、腎臓の病気になると尿素をろ過する機能が低下するため、医師にタンパク質制限を指導されます。このあたりから「プロテイン=腎臓に悪い」説が生まれたんではないかなと思われます。

 

私は医師ではないので腎臓の病気に関してアレコレ書くのは避けておきますが、腎臓が健康な場合であれば、タンパク質の処理能力は非常に高いため、1日に200~300グラム程度のタンパク質は摂取しても問題ないと言われております。

 

ちなみに1日に200グラムのタンパク質ってのは鶏むね肉で約1㎏分くらいに含まれる量のタンパク質です。ボディビルダーで1日に200~300グラムくらいタンパク質を摂取する方は割といますが、競技選手以外でそれだけのタンパク質を摂取する方はまずいないと思われます。

 

私自身も筋トレに最も励んでいた時代は1日に200グラム以上のタンパク質を摂取しておりましたが、かなり意識しないと摂取するのは難しい量でしたし、腎臓を壊す事はなかったため、腎臓を病んでいる方でなければタンパク質の過剰摂取を気にする必要はほぼ無いと言ってよいでしょう。

 

さて、プロテインの話に戻りますが、プロテインは前述の通りタンパク質のサプリメントであり、あくまで「食品」であるため、よほど並外れた量を摂取しない限り場合を除き、プロテインが腎臓に悪い説はほぼデマと言えるかと思います(腎臓の病気の方は例外)。

 

ただ、プロテインのデメリットとしてサプリメントは身体に吸収しやすい状態となっているため、タンパク質摂取をプロテインばかりに頼っていると、食事からタンパク質を吸収する能力が衰えてしまうと言われていますので、基本的には食事からのタンパク質摂取を心がけ、足りない分をプロテインを補うと良いでしょう。まあサプリメントって本来はそういった使い方が当然なのですが。

 

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