abneyのカラダマガジン

フィットネスインストラクター油田 豪(あぶた ごう)がダイエットや健康について語っていきます。

ダイエットでGI値を気にするのは意味がないのでは!?

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こんにちは。

 

「ダイエットするならGI値の低い食品を選んで食べると良いですよ」って言う方がわりと多いんですが、これは実際の所どうなのかというのが今回のお話。

 

ご存じない方のために説明しておきますと、「GI」というのは「グリセミックス・インデックス(Glycemic Index)」の略で、GI値は、食べたものが食後にどれくらい血糖値を上昇させるかを示した数値のこと。ブドウ糖を最高値の「100」として数値が低くなるほど血糖値が上昇しにくいとされています。

 

なぜ血糖値がダイエットに重要なのかと言うと、食事によって上昇した血糖値を下げる際に働くホルモンであるインスリンが、摂取したエネルギー(基本的には糖質のエネルギー)を体脂肪に変換させて蓄積させるため。インスリンの分泌量が多くなればなるほど糖質のエネルギーは体脂肪に変換されやすいなんて言われております。

 

しかし実際の所、GI値を気にしてもダイエットにはあまり有効ではないっていう研究がありまして。

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

それもそのはずで、GI値っていうのは測定法にそもそも問題があり、食品から炭水化物を50g摂取し、その血糖値の変動を折れ線グラフにした際の上昇前、最高値、下降後の3点を結んだ三角形の「面積」で決まりまして、この三角形の面積が大きければGI値が高く、小さければGI値は低いと測定されます。

 

文章で書くと全く意味がわからないという方も多いかも知れませんが、要は血糖値が急上昇しても、すぐに下降してしまえば、折れ線グラフの三角形の面積が小さくなるため、GI値が低く測定されてしまうと認識してもらえばと思います。例として、オレンジジュースやプリンなどはGI値50前後の低GI食品ですが、どちらも糖質を多く含み、血糖値が急上昇しやすい食品。

 

逆にニンジンなどはGI値80ほどの高GI値食品ですが食物繊維を多く含み、血糖値の上昇自体は緩やか。GI値が高くなっているのは、血糖値の「下降」も緩やかで、元の血糖値まで下がるのに時間がかかるため。

 

低GI値だからと言ってオレンジジュースをガブ飲みしたり、プリンを大量に食べたりすれば当然のごとく太るわけで、逆に、前述の通りニンジンは高GI値食品でありますが、ニンジンを食べすぎて太ったという人がいるなら個人的には是非お会いしてみたいものです(笑)

 

ということで、ダイエットにおいてGI値を気にするのはあまり意味が無さそう。前々から書いていますように、体脂肪ってのはエネルギー源であり、熱量を持つので、GI値がどうであろうとカロリーを過剰に摂取すれば体脂肪になるし、身体がカロリー不足の状態になれば体脂肪をエネルギーとして使用するので、結局のところはGI値よりも、摂取と消費を考える方がダイエットには有効と言えましょう。

 

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