こんにちは。
昔から言われている話ではあるんですが、「成長期やそれ以前の子供に筋トレをさせると身長が伸びなくなる」といった説があります。今回は子供のトレーニングについてのお話をしていこうかと。
まず身長が伸びるメカニズムを簡単に説明しますと、人間の各部位の骨の端っこには「骨端線」と呼ばれる軟骨がありまして、これが増えていく事で身長が伸びたり、腕が長くなったりしまして、成長期が終わる頃にこの骨端線の部分が完全な「骨」になる事で身長の伸びが止まります。
子供に筋トレをさせるとこの骨端線の部分がダメージを受けて損傷してしまい成長期でも身長の伸びが止まってしまうのではないかという推測からこの説が生まれたのではないかと思われます。
確かに大人のアスリートのようなハードなウェイトトレーニングをすればその可能性はあるかもしれませんが、骨端線に限らず人間の身体ってのはちょっと筋トレをした程度で簡単に損傷するようには出来ておりませんので、子供の筋トレが身長の伸びを止めるってのは実際には考えにくいと思われますし、現在では多くの運動指導者がこの説を否定しております。
では、子供にはどんどん筋トレをさせた方が良いのかと言いますと、個人的にはNOと答えざるを得ないでしょう。トレーニングの適齢期というものがありまして、子供(小学生~中学生)の身体は筋トレをしても筋肉の成長に繋がりにくい時期と言われていますので、労力に見合った効果が得られないのではないかというのが大きな理由です。
主に小学生の頃は神経系の能力の向上が著しい時期と言われておりまして、水泳やダンス、野球のピッチングやバッティングの動作、空手の型などの複雑な動きの習得や短距離走などのスピードを養うのに向いている時期です。
そして中学生頃に呼吸器系の能力が向上しやすくなり、長距離走、サッカーやテニスなどの長時間のプレイにおける持久力を養うのに向いている時期を迎え、高校生の頃に骨や筋肉が発達しやすい時期となるため、この頃に本格的に筋トレに取り組むのが良いと言われております。
そんなわけでよほどハードなウェイトトレーニングとかでなければ子供に筋トレをさせても問題はないですが、子供の運動能力の向上を考えると他の事をさせてあげる方がベターかなとは思います。とは言え、子供の筋トレも効果ゼロってわけではないんで、たまに腕立てをちょっとやるくらいなら良いのではないでしょうか。
ご参考までに。
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